

無宗教が大多数を占める日本において、葬儀や法事の場は宗教に深く触れる機会です。
しかしその多くは仏式であることが多く、神式の葬儀に参列した経験のある方は少ないのではないでしょうか。
今回は神道の納骨方法から納骨式に参列する際の注意点、香典袋の書き方などについて解説します。
目次

神道の葬儀を執り行うと、当然ながら納骨も神式で行われます。
喪服の着用や火葬を行うなど仏教と似ている点も多い神道ですが、納骨式を行う時期や法要などの名称・意味は仏教とは異なります。
何よりも故人に対する考え方が異なり、仏教は故人が無事に極楽浄土に辿り着き善報を受けられるように供養するのに対し、神道は故人そのものを家の守護神とし、祈りを捧げる対象としてお祀りします。
納骨式に限らず神道の葬儀に参列する際やお墓参りなどでは、この違いも踏まえたうえで故人に手を合わせることも忘れないようにしましょう。

火葬後のお骨を骨壺に納めることを骨上げ、骨上げ後の骨壺をお墓に納めることを納骨といいます。
仏教では骨上げ後、遺骨は自宅に安置し、忌明けとなる四十九日法要で納骨をするのが一般的ですが、神道では本来、納骨は骨上げした当日に行います。
しかしまだお墓の準備ができていないなどの理由で当日に行えない場合は、仏教と同じく忌明け法要のタイミングで行うのが一般的です。
ただし神道の忌明けは仏教と異なります。仏教では初七日や四十九日など7日ごとに訪れる法要のことを、神道では霊祭と呼びます。霊祭は故人が亡くなられてから10日ごとに設けられ50日目の五十日祭を忌明けとしています。

納骨の際には神道も仏教同様、墓前で儀式が行われます。仏教ではこれを納骨式と呼びますが神道では埋葬祭といいます。
葬儀ほどではありませんが、埋葬祭にも多少の費用がかかるのでご紹介します。
お墓を一から造る際に費用が発生するのはもちろんですが、すでに納骨するお墓があっても必要な費用があります。
骨壺を納める納骨室はご自身で開けることも問題ありませんが、石材店に依頼した場合、相場は1万5,000円~3万円となります。
霊園にお墓を建てることの多い神道では、霊園指定の石材店が設けられている場合もあるので、霊園に確認しましょう。
納骨室は香炉や花台、拝石を動かすと入り口が見えるものや観音開きの石扉を開けるものなど様々な種類があり、重い石を動かしたり雨水が入らないように接着しているものもあります。
ご自身で開けることを検討している場合は、事前に納骨室がどこにあるか、接着の有無などを確認し、数人で行うようにしましょう。
また万が一破損した場合は修理に高額な費用がかかることもあります。
新たにお墓を購入するとその費用に含まれていることが多いですが、追加で彫刻する場合は3万~5万円の費用がかかります。
またこちらも霊園指定の石材店が設けられていたり、工事の届け出を申請しなければいけない霊園もあるので確認しましょう。
彫刻は依頼したからといってすぐにできるものではありません。
彫刻する文字やデザインの確認などもあるので、五十日祭に間に合わせたい場合は余裕をもって依頼しましょう。
仏教同様、神道でも納骨の際は神職、いわゆる神主さんが墓前で祝詞を奏上します。
その際、仏教では住職にお布施を渡しますが、神道ではこれを玉串料と呼び、その相場は3万~5万円が目安となります。
また遺族は、墓前にお供えする神饌(しんせん)や榊(さかき)を準備する必要があります。
神饌をご自身で準備するのが難しい方のために、神職を依頼した際に神饌や榊の準備も引き受けてくれる神社も増えています。
その際は供物料が1万~2万円ほ別途発生するので確認しておきましょう。
玉串料と供物料は一緒に包んで構いません。黒白の結び切りかあわじ結び(あわび結び)の水引の香典袋を使用します。
表書きは濃墨で御玉串料または御榊料と書き、下半分にはご自身の氏名を記入します。香典袋に蓮の花がデザインされているものは仏式で使用するものなので避けましょう。
地域により習慣は異なりますが、遠方の霊園まで神職に足を運んで頂いた場合は、5千円~1万円の交通費も準備しておきましょう。
のしや水引のない無地の白い封筒を使用して、濃墨で御車代と書き、下半分にご自身の氏名を記入します。
玉串料は神様に捧げる金銭ですが、お車代はご足労頂いたお礼として神職に渡す金銭なので玉串料とは別にして包むのがマナーです。

火葬後にそのまま埋葬祭が執り行われる場合は特に問題ありませんが、五十日祭で埋葬祭を行う場合は改めて準備が必要です。
神道も仏教同様、喪服で参列します。案内状などではよく「平服でお越しください。」という文言がありますが、ここでいう「平服」は普段着のことではなく「正喪服や準喪服でなくても構わないがかしこまった装いで」という意味になります。
昔は喪服もTPOに合わせて正喪服・準喪服・略喪服を揃えていた家庭もあれば、喪服がない家庭も多くありました。
現代では多くの方が喪服といえば準喪服を準備されていることが多く、そちらを着用して参列するのが一般的です。
また仏具である数珠を持参しないよう注意しましょう。
神主に対する玉串料とは異なり参列者が喪家に対して納める金銭で、仏教で言うところの御香典にあたるものです。
埋葬祭というよりは五十日祭に対してのお供え物となります。
ご自身の年齢や故人との関係性にもよりますが、1万~5万円が相場となります。
香典袋は前述の玉串料同様、黒白の結び切りもしくはあわじ結びの水引のものを用いますが、表書きは薄墨で御玉串料や御神前と記入しましょう。

埋葬祭は仏教の納骨式とは異なる点がいくつかあります。
喪主を務める場合に混乱しないように、確認ておきましょう。
まずはお墓の納骨室に遺骨を安置します。
その後、お墓の四方に竹を立てしめ縄で囲います。墓石の両脇に名旗と呼ばれる故人の名前や職名を書いた旗を立てます。
八足台に神饌を並べます。故人が好きだった食べ物などを一緒に並べると故人も喜ぶことでしょう。
祭壇の準備が整うと神職がお祓いをし祝詞を奏上します。仏式の読経に当たります。
玉串と呼ばれる榊の枝葉に紙垂(しで)や木綿(ゆう)をつけたものを祭壇に捧げる儀式です。仏式の焼香にあたる行為で、玉串を捧げたあと二礼二拍手一礼をするのが一連の流れです。
神職から始まり、喪主、遺族、親族、一般参列者参と順に行います。
<玉串奉奠の流れ>
お供えした神饌には神様の霊力が宿るとされており、最後に参列者でいただき神様の霊力を分けていただきます。
直会はその場でいただくこともありますが、埋葬祭後の会食でいただくことの方が多いです。
葬祭の儀式に慣れることは喜ばしいことではありませんが、マナーや流れを理解することで気持ちにほんの少しの余裕ができ、故人としっかり向き合えます。
神事を通して故人に祈りを捧げることができる機会は限られていますので、後悔のないように準備していきましょう。
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