

故人の遺産の額によっては、多額の相続税がかかる場合があります。さらに、葬儀を行うにも多額の費用がかかります。
ただでさえ出費が多いところに相続税も支払わなくてはならないとなると、葬儀の規模を縮小しなくてはならないと思う方もいらっしゃることでしょう。
しかし、実は葬儀に関わる費用の中には相続税から控除できるものがあります。
この記事では、葬儀費用のうち相続税から控除できる費用と控除できない費用について詳しく解説します。
目次

まずは葬儀費用についての基本的な知識をご紹介します。
葬儀というと、従来は多くの参列者を受け入れて大規模に行われるものでした。
しかし最近は家族のみで小規模に行う家族葬や、火葬のみで済ませる火葬式など葬儀の形式も多岐にわたります。
通常の葬儀では、式場の使用料やスタッフの人件費、墓石や墓地代、火葬費、ご遺体の安置や運送費などがかかります。
これらを全て合わせると、1回の葬儀費用の全国平均は200万円ほどとされています。
また、一般的な葬儀ではなく家族葬や火葬式などの小規模な葬儀を行う場合は、葬儀費用を数十万円に抑えられることもあります。
葬儀費用のうち、火葬費とご遺体の安置や運送費についてはどの形式の葬儀でも必要です。
しかし、式場の使用料やスタッフの人件費については、小規模な葬儀に留める場合は少額に抑えることができ、場合によってはゼロにすることもできます。
墓石や墓地についても、散骨を行うことで費用をかけないこともできるでしょう。
以前は一般的な標準や宗教に合わせて葬儀を行うことが慣習とされてきましたが、現代においては自由な形式で葬儀を選択する方も増えてきています。

相続税は全ての方に発生するわけではありません。日本国内においては、相続税が発生するのは全体の8%程度に留まるとされています。
相続税は基礎控除が3,000万円+法定相続人の人数×600万円となっています。つまり最低でも3,600万円以上の相続内容にならないと、相続税は発生しないということです。
なお法定相続人は、故人の配偶者がいる場合は配偶者となります。
配偶者がいない場合は子供(子供が逝去している場合は孫)、その次が父母、さらのその次が兄弟姉妹という順序で法定相続人となる権利が移っていきます。

葬儀費用には削ることができる費用もありますが、それでも葬儀にかかる費用は決して安い金額ではありません。
しかし葬儀や火葬は全ての人に必要なことです。
逝去時には葬儀や火葬の費用が必ず発生するという社会通念があり、基本的にその費用は逝去した本人の財産から支払われるべきというのが日本国内においての考え方となります。
こうした原則を守るためにも、相続財産から葬儀費用を控除できるという法律が「相続税法第13条」にて明記されています。
葬儀費用が相続税から控除できるのは、法律で明確に定められているからです。
しかし、葬儀に関わる全ての費用が控除されるわけではありません。葬儀費用の何が控除の対象になるのかを把握して、上手に節税をしていきましょう。

相続税から控除できるのは、国税庁で「葬式費用」と定められている項目です。葬式費用の内訳は以下になります。
つまり葬儀の会場費や人件費、ご遺体の運搬などほぼ全ての葬儀費用が控除の対象になると考えてください。
葬儀当日だけでなく葬儀会社の方やご親族と事前に打ち合わせした際のお茶代なども葬式費用として認められます。
また「仮葬式と本葬式」のように2回葬儀を行う場合にかかった費用についても、両方とも控除の対象になります。
ただし複数回の葬儀費用の控除はあくまでもご親族内で行った場合に限ります。
社葬など組織のために行う葬儀は会社の費用として計上されますので、控除の対象にはなりません。
相続税から葬儀費用を控除する場合、領収書の提出を求められることがあります。
お布施や戒名料についても申し出れば領収書を発行してもらえます。
葬儀のために購入した飲食費などについては領収書が明確に残っていない場合もあるかもしれません。しかしこの際も、メモ書き程度で良いので記録を残しておきましょう。
程度にもよりますが、少額であれば大抵は葬儀費用として認めてもらえることが多いです。

葬儀にかかる費用の多くは相続税からの控除対象となりますが、なかには控除対象ではないものもあります。
以下については控除が認められませんので、気を付けましょう。
これらは葬儀において必ずかかる費用ではないということが、控除対象外の理由です。
もしここまでご紹介した以外の項目で、葬儀にかかった費用でどうしても必要だったという費用ある場合は、税務署に申請する際に領収書と費用の理由を相談すると控除が認められる場合があります。
金額の大きい項目がある場合は相談してみると良いでしょう。

ほとんどの方の場合、相続税から葬儀費用の控除ができますが、なかには控除対象外となる方もいらっしゃいます。
例えば、外国に居住しているなどの事情で国内にある財産だけに相続税がかかる「制限納税義務者」に該当する方は、葬儀費用の控除を受けることができません。
また、特定の財産を遺贈した「特定受遺者」の方も葬儀費用は控除されません。こうした特殊な制度に該当しそうな方は、事前に税理士などに確認をしておきましょう。

葬儀費用の控除申請を行う際には、いくつか注意しなければならないことがあります。
きちんと確認して、間違いのないように申請を行いましょう。
相続する遺産は収入ではないので、確定申告として控除を申請することはできません。
必ず分けて申請する必要があるので、金額を混ぜて申請を行わないように気を付けましょう。
葬儀費用の控除申告に際しては領収書が必要になります。もし領収書が発行されない場合でも、どういった用途にいくら使用したかを詳細に書き留めておいてください。
こうした対応をしておかないと、最悪の場合葬儀費用の控除が全て認められないことも考えられます。大きな損をしないためにも、ひとつひとつの手順をしっかり踏んでいきましょう。
相続税の申告と納税は、相続開始(故人の逝去)の翌日から10カ月以内が期限となります。
申告を行わない場合、もしくは納税が間に合わなかった場合は法定納期限の翌日から納付日までの延滞税が発生するので注意が必要です。
また、間違いのない申告をするためにも、相続税に関しては税理士に依頼することも検討しましょう。
葬儀にかかる費用は程度の差はあるものの、決して安い金額ではありません。
しかし、相続税から控除できる葬儀費用があると知っていれば、安心して葬儀を行うことができるはずです。
また、遺産の受取人が複数いる場合には、葬儀費用を遺産分割の中で分担することもあるでしょう。
後で身内同士のトラブルにならないように、相続人の間で相続税や葬儀費用の控除についてきちんと話し合っておきましょう。
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